歯に対する健康の意識は、近年かなり高まってきており、予防歯科の重要性が注目されています。表1は、1年間に歯科検診を受信した人の割合です。2009年から2022年にかけて約24ポイント増加しており、この受診率の向上は、国民の予防歯科に対する意識の高まりや、各種啓発活動の成果と考えられます。
表2は、啓発活動の一つである、「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」(8020運動)という厚生労働省と日本歯科医師会が推進している運動の結果です。この運動のおかげで、特に高齢者の歯の残存数が改善してきています。
表1:歯科検診受診率の推移

(出所;構成労働省 「国民健康・栄養調査」より作成)
表2:8020達成率の推移

(出所:厚生労働省 「令和4年歯科疾患実態調査」より作成)
「虫歯になってから歯医者に行く」という意識から、「予防重視の歯科医療」への意識の高まりのなかで、健康、美、快適さを追求することで、患者の満足度を向上すべく歯科機械も急速に進化をしています。
歯科機械の機能向上にとって、圧力センサーは重要なキーパーツです。圧力センサーが使われている主な歯科機械を紹介します。
1主な歯科機械と圧力センサー
歯科機械に採用されている圧力センサーは、主に下記の通りとなります。
- 歯科用タービン(エアータービン)
歯を削る高速回転器具の事を言います。使用される圧力センサーは空気圧センサー(エアプレッシャーセンサー)で、回転速度やパフォーマンスの安定化のために、エアーの供給圧をモニタリングしています。圧力センサーの種類は、ピエゾ抵抗式、もしくは静電容量式が使われます。

- 超音波スケーラー
歯石除去用の歯科用機器です。注水下で、超音波振動を利用して歯の表面に付着した歯石やバイオフィルムを粉砕、洗浄します。冷却水の流量を一定に保つためのフィードバック制御を行うために、水圧センサーが使われています。

- エアーフロー
エアーと水、微細なパウダーを使って歯面の着色やバイオフィルムを除去する機械です。圧力センサーは、適切なエアー圧/水圧の管理、患者への安全性確保(過剰圧防止)などに使われています。

- 歯科用チェアユニット
歯医者さんには必ずと言って良いほど設置されている機械で、治療中の患者を快適に保つための位置調整や器具の制御など、多くの機能が搭載されています。圧力センサーは、チェアの上下昇降やリクライニング機構を制御、フットペダルなどのエアスイッチ用に使用されています。

2圧力センサーの種類と弊社取扱いセンサー
下記の表は、圧力センサーを方式別にまとめたものです。弊社の取り扱う圧力センサーは、幅広く歯科機械に使用いただいております。是非ご用命ください。

弊社は、長年の圧力センサーと電子部品業界での経験を活かし、社会の様々な課題へ資するべく、お客様・お取引先様へご提案をしております。センサーに限らず、周辺部品なども是非ご用命ください。
また、弊社WEBサイトの“オールデバイス・バーチャルタウン”を製品選択などに是非ご活用ください。各応用分野に対する製品ラインナップからデータシートまでご覧いただけます。オールデバイス・バーチャルタウンはこちらから!